こんにちは。鈴木歯科クリニックの柏倉です。
この頃の当院はほぼ毎日新患(初めて来院の患者様のことです)の方がいらっしゃいます。中には
「他の歯科医院で治療中だがなかなか良くならない」
「この前行った歯科医院で、○○○と診断されたが納得いきません。他の治療法ってありますか?まず審査、診断からお願いしたいです」
などなど・・・患者様側のご予約時の内容も複雑になってきました。
先日、「入れ歯を作ってほしい。せっかく作るなら入れ歯を作るのが上手な先生に作っていただきたい!!」とご予約されました。
初めての来院の時もとても熱心に「どんな入れ歯になるのか。」「治療はどんな段取りで進めていくのか。」など、しっかりと説明を聞いて行かれ納得の上で治療に入りました。
先週、初めてその患者様の入れ歯が出来上がり、装着の仕方や手入れなどを指導して「初めての入れ歯なので、きっと入れ歯が当たって歯茎が痛いところがでてきます。次回調整しましょう。」とご説明し、その日は帰っていかれました。
数日後、その患者様より涙声でお電話が入りました
「入れ歯は噛めないし、何よりも発音がしにくくて人と話ができません何とかなりませんか?」
との事でした。その患者様の残った歯の状態ではインプラントか入れ歯の選択肢しかない状態での初診の来院でした。入れ歯の調整で少しづつ合わせていくしかないことをご説明したら、とてもショックを受けていたのが電話口でもわかりました。
この方に限らずほとんどの方が「入れ歯にすれば食事もしっかりできるし、そんなに大したことないでしょ」
というイメージで入れ歯を選択されます。しかし、いざ入れ歯を装着し食事をしても
「何だか食べにくいし、歯があったころよりも柔らかいものしか食べられなくなった」
「しゃべりにくい!特にサ行が言いにくい」
「歯茎に入れ歯が当たって痛い。」
「食べ物の温度差がわかりにくい。何だか味も前と違うように感じる・・・」
など・・・患者様のお声は「歯があったころよりも、入れ歯って以外と期待してたよりあまり噛めないんだねぇ」というお声のほうが多いです。
人間の歯は、永久歯が抜けたらもう新しい歯ははえてはきません。
皆さん失ってしまってから、その失ってしまった物(歯)の重要性に気がつくのです。
今、ご自分の歯がしっかり全部ある方、残念ながら数本抜いていまった方、歯を大事にしてほしいと思います。定期的な健診で歯を失う確率をぐっと減らせるんですよ気がついた方はもうすでに実行しています。